農家のお庭には知恵がある
ハウスプランナーの野田です。
今回は少し傾向を変えまして、最近話題になりました『先端技術を活用した農業の普及』
についてお伝えします。
昨今、問題となっている労働力不足の解消を図るという、おもしろい話題がありました。
GPSを利用した自動で直進走行する田植え機や農業用のドローンなど、
参加した農業関係者の方々へむけて実演されたそうです。
ただ、問題となるのは高額な導入費用。
普及には、まだまだ課題が残りそうだと締めくくられていました。
農家といえば、今でも郊外に行くとお庭にこんもりと茂る木々や、畑や田んぼ。
日本の原風景に近い場所もありますよね。木々に囲まれている割に、明るく、夏は涼しく、
冬はさほど寒さを感じないように農家の庭には日本の四季を過ごす知恵が詰まっていることを
ご存じでしたでしょうか。
その秘密は、植えられた木々のそれぞれの役割にあります。
ケヤキ(欅)は関東の土壌に多いローム層で早く育つのでみるみる大きくなります。
大木になったケヤキは、東側や南側に植えれば夏の日差しをさえぎってくれて、
夏の暑い風も木陰を通ると2~3度は下がるので、涼しい風を運んでくれます。
シラカシ(白樫)は常緑で、葉に照りがあるのが特徴です。
庭先の北側からL字形に植えていけば冬は風を防ぐと同時に、特徴である照りのある葉っぱが
太陽光を反射して、北側の空間を明るくしてくれます。
さらに、シラカシの堅い枝はクワやスキ等の農具の柄にもなるそうです。
昔の農家の母屋の裏側には、竹が植えられており土壁の下地骨や茅葺き屋根の下地の桟も
竹が多かったので住む家も、自家製でまかなえたそうです。
竹は成長も早いので、木々を必要以上に伐採する必要もなく、
土に埋めた食べ物の屑なども素早く分解してくれる利点もありました。
無駄のない暮らしが、今は注目されていますが、日本の農家の方々は昔から
やっておられたのですね。農家の方々は、梅や柿、シソや山椒といったものも
育てていて地産地消ならぬ、「家産家消」を実現していたのです。
このように、農家の家には知恵が詰まっています。
最近は、家の庭だけでなく、畑を借りて農業を趣味としている方も増えているようですが、
戸建てを設計するうえで、庭ありきという方も増えています。
家づくりをお考えの方や、新築やリフォームをお考えの方、
お気軽に、弊社までご相談ください。
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